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	<title>マーケティング・クラフティング</title>
	<link>http://www.crafting.jp/blog</link>
	<description>マーケティング,eビジネス,経営戦略をクラフティングする咲本渾身のコラム</description>
	<pubDate>Sat, 05 Jul 2008 13:29:23 +0900</pubDate>
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		<title>知識社会のトップマネジメント</title>
		<link>http://www.crafting.jp/blog/managing_in_the_next_society/</link>
		<comments>http://www.crafting.jp/blog/managing_in_the_next_society/#comments</comments>
		<pubDate>Sat, 26 Aug 2006 03:09:12 +0900</pubDate>
		<dc:creator>咲本</dc:creator>
		
		<category>経営戦略</category>

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		<description><![CDATA[ドラッカーの『ネクスト・ソサエティ』をパラパラと読み返していると、次のような記述がある。
→と、ここで先日のコラムに引き続き、またまたオーケストラネタだ（^^;
→ちなみにBGMはチェリビダッケ指揮＠...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[ドラッカーの『ネクスト・ソサエティ』 [1]をパラパラと読み返していると、次のような記述がある。
→と、ここで先日のコラムに引き続き、またまたオーケストラネタだ（^^;
→ちなみにBGMはチェリビダッケ指揮＠シュツットガルト放送響のブラームス交響曲第4番＆第1楽章リハーサル（^^;
知識を基盤とする企業にもっとも似た組織がオーケストラである。そこでは三○種類もの楽器が同じ楽譜を使って、チームとして演奏する。偉大なソロを集めたオーケストラが最高のオーケストラではない。優れたメンバーが最高の演奏をするものが最高のオーケストラである。
オーケストラの立て直しを頼まれた指揮者は、あまりにだらしのない者や年をとりすぎた者しか交替させられない。新しいメンバーを大勢入れるわけにはいかない。引き継いだものを最高のものに変えなければならない。そこで優れた指揮者は、各演奏者、各パートとの接触を深める。雇用関係は与件であって、メンバーは変えられない。したがって、成果をあげられるのは指揮者の対人能力である。
また、ほかの箇所にも、
実は、書類仕事を減らすことのメリットは、人間関係に使う時間を増やすことにある。企業の幹部たる者は、大学の学部長やオーケストラの指揮者ならば当然のこととしていることを知らなければならない。優れた組織をつくりあげる鍵は、働き手の潜在能力を見つけ、それを伸ばすことに時間を使うことで ある。
と書かれている。

すなわち、ネクスト・ソサエティは知識社会なのであり、だとすればリーダーに一番求められることは、個々の組織のメンバーが持っている潜在能力が十分に発揮されるように、どれだけの時間を注き、メンバーの能力を伸ばしていけるのかということである。

リーダーがそれを実践していく姿のひとつとして「書類仕事を減らす」と指摘しているところが面白い。

いっそうのこと、パソコンも付け加えて「知識社会にふさわしいリーダーは書類仕事とパソコン業務に時間をかけない」と言ってしまったほうが、リーダー的存在には身に染みてわかりやすくなるかもしれない（^^;

ただ、指揮者とオーケストラをモデルにして説明する場合には、「楽譜」を共有していることが前提であることを忘れてはならない。

組織にあてはめると、これは基本理念やビジョンといったものだ。

ここで、オーケストラの指揮者から知識社会におけるリーダー像を学べると仮定して、その指揮者をチェリビダッケだとして、その特徴的な事柄を挙げてみると次のようになる。（参考にしたのはチェリビダッケによるミュンヘン・フィルとシュツットガルト放送響の多数のライブCDとブルックナー9番・ブラームス4番のリハーサル収録CDである。しかし、あくまでも私の独断と偏見による把握の仕方ではあるが）

	ほぼ全てのコンサートで楽譜を暗譜して指揮している
	リハーサルにかける時間が他の指揮者の数倍という練習量の多さ
	楽器のチューニングに毎回異常に時間をかけたり、常にまわりの音を聴くことに注意を喚起させることで、濁らない完璧なサウンドを目指している
	一度指摘した演奏上の問題点で、改善されていないことは、繰り返し根気強く指摘し続けている
	たとえ本番の演奏中であっても、改善すべきことを発見し、それが身振りですぐに伝わらないことであれば、大声で注意したり、気合いを入れたりする
	良いところを褒めることを忘れない。ミスをする可能性がありそうで不安に思うメンバーの気持ちを先回りして、その対処法を示し、安心して取り組めるようにしている

と、ほかにもたくさんあるのだろうが、すぐに気づく点はこのようなところだ。

では、組織の基本理念やビジョンから完璧な作品ともいえる成果に導いていくのに、上記チェリビダッケの特徴を企業のリーダー像と重ね合わせてみよう。

◆「ほぼ全てのコンサートで楽譜を暗譜して指揮している」
組織の基本理念やビジョンについては、完全に頭の中に入っていて、それを個々の組織メンバーの具体的なアクションに落とし込めばどのようになるのか、その場その場で指摘と説明ができるレベルで把握できている

◆ 「リハーサルにかける時間が他の指揮者の数倍という練習量の多さ」
普段から研修を行ったり、個々のメンバーと時間を割いてコミュニケーションを交わす中で、基本理念やビジョンの浸透を促している。組織メンバーが基本理念やビジョンを暗記していたらよいのではなく、それに沿って自然と体が動くように時間をかけて導いていく。

◆ 「楽器のチューニングに毎回異常に時間をかけたり、常にまわりの音を聴くことに注意を喚起させることで、濁らない完璧なサウンドを目指している」
基本理念やビジョンに沿っていれば、メンバーは何をしてもよいというのではない。
それは組織として共鳴させた上でないと意味をなさない。
そのためにはメンバー相互の考えや行動から学んでいく仕組みと、そうしていこうというメンバーの姿勢を促していくことが必要。
また、組織として理念・ビジョンを共鳴しているがゆえに、組織的な戦略クラフティングが可能となる。

◆ 「一度指摘した演奏上の問題点で、改善されていないことは、繰り返し根気強く指摘し続けている」
企業においても文字どおりあてはまる。
指摘したことが組織の隅々に根付いていくには時間を要するし、根気も必要。

◆ 「たとえ本番の演奏中であっても、改善すべきことを発見し、それが身振りですぐに伝わらないことであれば、大声で注意したり、大声で気合いを入れたりする」
自分の体裁よりも作品の完成度優先。改善点の指摘は本番中であってもその場で行う。

◆「良いところを褒めることを忘れない。ミスをする可能性がありそうで不安に思うメンバーの気持ちを先回りして、その対処法を示し、安心して取り組めるようにしている」
数字の把握、行動の把握だけにとどまらず、個々のメンバーの心理まで読み取って指示している
さて、私は以上のようにチェリビダッケの振る舞いを読み取り、組織のリーダー像に無理矢理当てはめてみたわけだが、少しは参考になっただろうか？

なかなか難しそうだと思われただろうか？
そのように思われるだろうと書いたわけだが（^^;

ドラッカー自身もこれからの時代、トップの仕事はたいへんだと言っている。
でも、基本理念とビジョンを組織で活かしきれば、マネジメントは可能だとも言っているのだ。
今後のトップの仕事は、私が知りうるかぎりもっとも複雑な仕事、すなわちオペラの総監督の仕事に似たものとなる。スターがいる。命令はできない。共演の歌手が大勢いて、オーケストラがいる。裏方がいる。そして聴衆がいる。すべて異質の人たちである。しかし総監督には楽譜がある。みなが同じ楽譜をもっている。その楽譜を使い、最高の結果を出す。トップが取り組むべき仕事がこれである。

[1] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=sakimoto-22%26link_code=xm2%26camp=2025%26creative=165953%26path=http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%253fASIN=4478190453%2526tag=sakimoto-22%2526lcode=xm2%2526cID=2025%2526ccmID=165953%2526location=/o/ASIN/4478190453%25253FSubscriptionId=0W2M95T4BBVMQ3F671G2]]></content:encoded>
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		<title>指揮者チェリビダッケの戦略クラフティング</title>
		<link>http://www.crafting.jp/blog/celibidache_crafting/</link>
		<comments>http://www.crafting.jp/blog/celibidache_crafting/#comments</comments>
		<pubDate>Thu, 24 Aug 2006 21:18:05 +0900</pubDate>
		<dc:creator>咲本</dc:creator>
		
		<category>経営戦略</category>

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		<description><![CDATA[先日、チェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィルハーモニーのブルックナー未完の交響曲となった第9番のライブCDを初めて聴いた時、演奏の素晴らしさに感動より先行して、ただただ驚きの気持ちでいっぱいになった。
...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[先日、チェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィルハーモニーのブルックナー未完の交響曲となった第9番のライブCDを初めて聴いた時、演奏の素晴らしさに感動より先行して、ただただ驚きの気持ちでいっぱいになった。
今再び聴くと、今度は鳥肌が立ちっぱなしになった。
チェリビダッケは楽団員個々の実力と楽団としての徹底した練習によるアンサンブル力の高さがないと、すぐにボロが出てしまうことばかりさせているにもかかわらず、楽団員は細部に至るまで全く乱れることがない。
そして第3楽章も20分を過ぎると、感激のあまり涙があふれ出てきた。
（ちなみに聴いたのがブルックナーということもあって、感情的・感傷的になって涙が出たわけではない。純粋芸術としてのえもいわれぬ素晴らしさに涙したのであり、例えて言うと、名画を前にして涙するという感覚にも近く、普通に考えて本来涙するような曲とは思われていない。）
 [1] チェリビダッケ、ミュンヘン・フィル / ブルックナー:交響曲第9番+リハーサル(2CD) [2]

チェリビダッケの演奏は、古今東西のブルックナー9番のCDの中では突出して演奏時間の長いものとなっている。
この演奏がいかに長いものかということを他の指揮者と比べてみると、
第1楽章
22分26秒： E.ヴァン・ベイヌム/コンセルトヘボウo.
32分26秒：チェリビダッケ/ミュンヘンpo.
第2楽章
8分57秒：アーベントロート/ライプツィヒ放送響
13分47秒：チェリビダッケ/ミュンヘンpo.
第3楽章
20分3秒  ：シューリヒト/ウィーンpo.
30分36秒：チェリビダッケ/ミュンヘンpo.
(「kuniのブルックナー交響曲第9番」 [3]参照)
という結果となり、チェリビダッケの「遅さ」は想定外ともいえるものとなっている。

チェリビダッケの9番を聴けば、ビジネス用語でいえば、「差別化」戦略でもあり、競合他社のとらない独特の「ポジショニング」をとっているという人があるかもしれない。
しかしこれはものの見方を完全に誤っている人の捉え方だと思うし、もしそうであったにしても、その発言自体は評論家としての発言とはなりえても、ビジネス上何の意味もなさない。
なぜなら、それはあくまでも「結果として」演奏されたものを組織の外部から表面的に見て「後追い的に」理屈付けしたにすぎないだけなのだから。

チェリビダッケには確固たる「森」を構築する表現理論とブルックナーへ演奏に向けられた解釈論がある。
言い方を変えれば、明確な「サイエンス」を持っている。

その実現のために、コンサートではいつも他の指揮者の数倍にもわたる練習時間が使われ、そこではむしろ「木」の一本一本へ視線が注がれる。
こちらは言い方を変えれば、演奏における「クラフト」(工芸)的側面である。

その結果、確かに超スローテンポな個性的演奏とはなってはいるが、チェリビダッケ自身のやっていることはといえば、特に奇をてらったような指示をしているわけでは決してないのだ。
例えば、ブルックナー特有のひとつひとつの複雑な和音の響きが味わえるようなテンポ設定にしたいがゆえに、他の指揮者からすれば途方もなく遅いテンポと「結果的に」なってしまったり、ティンパニーのような打楽器を「打つ」という性質よりも、そこから出てくる「音」の性質を重視したいから「結果的に」弱めの打楽器の音になったり、４拍子の４泊目は１・３拍目と比べると弱くなるとの小学校で習うリズム論を忠実に守りたいがゆえに、「結果的に」４拍目がふっと音が弱くなることがあったり、音符に忠実たらんとした「結果として」よく見受けられる演奏のように、金管楽器のフォルテシモにアクセントを付けた短めの音で吹かせるのではなく、いくら体力的にきつくともしっかりとテヌートで吹かせていたりしているだけなのである。

意識的に差別化をしようと全く思わなくても、9番を徹底的に研ぎ澄まされた演奏にしようという楽団と一体となった取り組みから、他には似たような演奏が想定すらできない全く異質な演奏ができあがっているのだ。

また、ポジショニングについても、もし意識していれば結果的にはポートフォリオした場合の四象限内からはみ出しかねないような極端といえる遅いテンポ設定の演奏を考えるわけがない。

繰り返しになるが、チェリビダッケのやっていることで私が気づいたことを書くと、

	ひとつひとつの複雑な和音の響きが味わえるようなテンポ設定
	打楽器を大きな打撃音を出す楽器としてではなく、音程のある弦・管楽器と同じように扱う
	４拍子だと１・３泊目が強く、４泊目を弱く演奏するというリズム性
	楽器間の音量的バランスと音程に配慮するとともに、美しくハモらせるために、演奏にあたって絶えずまわりの楽器の音に徹底した注意を向けさせる
	ひとつひとつの音符を正確に演奏させる

というふうに、このように書いてみると特別変わったことをやっているわけではないのだ。
(もちろん、たったこれだけの原則でやっているわけではないだろうが。)

すなわち、チェリビダッケの演奏は、「差別化」や「ポジショニング」という外面的な発想ではなく、「アート」的直観を重視しながらも「クラフト」(工芸制作)的なプロセスに焦点をおいて、細部を徹底的にこだわった結果なのである。
「サイエンス」的側面たるブルックナー解釈や指揮者独自の音楽理論は、必要とされるその瞬間に必要な事柄を的確に説明していかれるのであって、サイエンスを語ることが指揮をするということではない。
このことは、アルバムの付録として収録されているリハーサル録音と翻訳文を照らし合わせればうかがい知ることができる。

チェリビダッケは現場での「聴こえ方」に焦点を集中させている。
リハーサルで完璧に仕上がった状態においても、次のような言葉を楽団員に付け加えることを決して忘れないのだ。
ただ、聴衆がいると、少々具合が変わってくる。だから、私があなた方に言いたいのは、あなた方がすでに知っていることではなく、聴こえるものに反応してほしいということだ。これくらいのトレモロならどう聴こえるか、それを言える者はわれわれのうちには誰もいない。いいや、そんなことはわからないのだ。聴衆で埋まったホールにおいては、状況が変わる。そしてあなた方がこの練習において、さまざまな機能を認識したと証明した事柄こそが大事なのだ。ある箇所で、私はホルンの伴奏をし、それをヴィオラへとつなぐ。そういったことが知らねばならない何かなのだ。もしもあなた方がそういうぐあいに演奏するなら、響きが濁ってしまうことは絶対にない。(翻訳・許光俊)
楽団員をサイエンス的見地から得られたプランニングどおりにコントロールさせようとするのではなく、クラフト的にコンテキストに応じて即興的に対応できるように集中させようとする。
それができるようになるための時間がリハーサルのかなりの部分を占めることになる。
ある意味でこれは現場における「創発」を重視している姿勢といえるだろうし、「即興的交響」の方向に向いた姿勢ともいえる。

ここではチェリビダッケのブルックナー9番の演奏にクラフト的特徴に顕著であったために例として挙げたのであるが、実はこれはチェリビダッケに限らず、ほとんどの一流指揮者といわれている人達が多かれ少なかれ持っている特徴であろう。

さて、ここまでいくつかの聞き慣れない概念を使ってきているので、以下、説明していくことにする。

まずは「クラフト」という概念について、「戦略クラフティング」なる概念を編み出した経営学者ヘンリー・ミンツバーグは次のように説明している。
工芸の世界は、長年来の伝統技能、わが身の献身、ディテールへの精通によって、初めて完璧さが得られる。クラフティングについて我々の心に浮かんでくるイメージは、思考や理性ではなく、むしろ長い経験や没頭、手持ちの素材への愛着、バランス感覚といったものである。形成していくプロセスと実行するプロセスとが学習を通じて融合し、その結果、独創的な戦略へとだんだんと発展していく。
私の問題意識は至極明快である。戦略は工芸的に創作されるというイメージこそ、実効性の高い戦略が生まれてくるプロセスを言い表しているのではないかというものである。
ミンツバーグは陶芸家を「一人だけの組織」だとみなして、陶芸家を戦略家、粘土を戦略だとして語っているのだが、チェリビダッケの事例に当てはめると、指揮者が戦略家であり、楽団員の演奏が戦略ということになる。
私は、オーケストラという組織の中の指揮者たるチェリビダッケの事例のほうがわかりやすいように思える。

なぜなら陶芸家は個人の手によって粘土を「コントロールできすぎる」からであって、ミンツバーグの言いたいことは、一人で粘土をこねる陶芸家よりも、楽団員のほうがコントロールするのが難しいという理由により、チェリビダッケの事例で説明するほうがぴったりくると思えるからである。

人によれば指揮者も十分コントロールしすぎる存在であると思われるのかもしれないが(例えばドラッカーが組織論において説明に使ったオーケストラ)、もし指揮者によってコントロールしすぎる演奏が行われれば、少なくとも歴史的名演といわれるような演奏にはなりにくいのではなかろうか。
このオーケストラを事例にした組織論については、近いうちにコラムで書いてみようと考えている。
次に「創発」ということについても触れておかねばならない。
これを同じくミンツバーグの発言から引用すると、
知らず知らずのうちに生まれてくる戦略、あるいは何らかの意図があったにしても次第に形成されてくる戦略のことを「創発戦略」(emergent strategy)と呼んでいる。要するに、さまざまな行為が単純にパターンへと集約されるのだ。
創発される戦略の場合、むしろ学習が促される。すなわち、各々が一つひとつの行動を積み上げながら、その結果に反応していくうちに、だんだんとパターンが現れていくからである。
ということである。

チェリビダッケは楽団員が「パターン」をつかめるようになるよう徹底的にリハーサルに時間をかけている。
そして、響きが濁らないように、絶えずまわりの音を聴きながら、それに反応していくことを求めている。
ただし、チェリビダッケは明確な理論を持った上で楽団員に指示もしているわけであるので、純粋な創発戦略であるとはいえない。
それがまさにミンツバーグのいう「戦略クラフティング」の位置づけになるわけであって、それは次のようなことなのである。
純粋なプランニング戦略と純粋な創発的な戦略は一本の線上の両極にあり、したがってクラフティングは、この線上のどこかに位置することになる。いずれの極のどちらかに寄ることもあろうが、ほとんどの戦略はこの線上の中間に落ち着くことになる。
つまり、戦略クラフティングとは、サイエンス的なプランニング戦略「だけ」に走ることもなく、創発的に「だけ」なろうとするのでもなく、そのバランスがたいへん重要なカギとなる。
優れた工芸家やチェリビダッケのような指揮者は、そのバランス感覚においてすぐれている。

最後に「即興的交響」について触れておくと、これは最近になって登場した戦略論におけるひとつの仮説であるが、平たく言えば、指揮者だけではなく、各楽器の首席奏者も指揮者とよく似た権限と行動を持つことで戦略が形成されていくというひとつのモデルのことである。
これは経営学者河合忠彦氏の説明によれば、
トップは交響的行動を基本としつつ、必要に応じて、ミドルの即興的行動の追認を含む即興的行動をとらなくてはならない。またミドルも交響的行動を基本としつつ、必要に応じて即興的行動をとらなくてはならない。交響のテーマは、以上のようなトップとミドルによる即興的交響の結果として形成される。
というものである。

特徴的なのは、トップたる指揮者以外にミドルたる主席奏者のような存在を戦略形成のモデルに位置づけることにより、戦略形成のスピードと戦略内容における創造性とが期待できることであって、その分、指揮者の強いリーダーシップを必要としないという点である。

いずれにしても、即興的交響モデルも戦略クラフティングに含まれるモデルとして考えられていることに違いはない。

大体、このような議論が活発なのは、米国を中心としてMBA的マネジャーともいうべき戦略家が、現場のことを度外視して「絵に描いた餅」たるプランニングに専念してきたこと、それを戦略家の姿だと大きな勘違いがなされてきたこと、このことによる弊害が頻出しているからだった。

ちょっと冷静になって考えてみると、次のようなことは、すぐに気づいて然るべきであったのだ。
ある日は考え、別の日は仕事に専念するという工芸家はいない。工芸家の頭はその指とつながっている。にもかかわらず、大企業では頭脳と指の動きを分離しようとする。その結果、頭脳と指の間に不可欠なフィードバック・ループを断ち切ってしまう。
チェリビダッケの音楽を聴いていて私が学んだのは、いくら世の中「差別化」することばかり考える風潮があるからといって、そんなことにやっきにならなくとも、ある意味、課題に対して真正面からクソマジメ・徹底的に実践していこうとすれば、結果的に他社と較べると大きな「差別化」といわれるようなことができてしまうということなのであった。

そして、そのためにどうしても必要なキモとなるのが「戦略クラフティング」と呼ばれている、‘頭脳とその指とがつながっている’クラフト的側面重視のマネジメントなのであった。

参考文献
DIAMOND Harvard Business Review, 2003/1
河合忠彦『ダイナミック戦略論』

[1] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=sakimoto-22%26link_code=xm2%26camp=2025%26creative=165953%26path=http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%253fASIN=B00005GJNT%2526tag=sakimoto-22%2526lcode=xm2%2526cID=2025%2526ccmID=165953%2526location=/o/ASIN/B00005GJNT%25253FSubscriptionId=0W2M95T4BBVMQ3F671G2
[2] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=sakimoto-22%26link_code=xm2%26camp=2025%26creative=165953%26path=http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%253fASIN=B00005GJNT%2526tag=sakimoto-22%2526lcode=xm2%2526cID=2025%2526ccmID=165953%2526location=/o/ASIN/B00005GJNT%25253FSubscriptionId=0W2M95T4BBVMQ3F671G2
[3] http://www.lares.dti.ne.jp/~kunitomo/]]></content:encoded>
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		<title>ホテルモントレのブルー・オーシャン戦略2/2</title>
		<link>http://www.crafting.jp/blog/hotel_monterey2/</link>
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		<pubDate>Sat, 13 May 2006 09:20:22 +0900</pubDate>
		<dc:creator>咲本</dc:creator>
		
		<category>経営戦略</category>

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			<content:encoded><![CDATA[そもそもリゾートホテルのような豪華でオシャレな雰囲気がいくら好きであったとしても、若い女性でいつも高級ホテルに泊まれるだけの経済的余裕を 持ってい る人達は例外的な存在であって、価格がこなれていながら高級な雰囲気を持っているホテルという切り口は、競争のない世界、すなわちW・チャン・キムのいう「ブルーオーシャン戦略」 [1]の 実践ともいえるのであった。

後追い的にフレームワークに当てはめることなんて大嫌いであり(笑)、このホテル自体ブルーオーシャン戦略なる本が出るはるか前に創業しているわけなのであるが、この戦略的考え方をご存知ない方のためにここで特別に事例として説明してあげよう。

ブルーオーシャンとは競争の激しい血みどろの戦いの海＝レッド・オーシャンに対して、競争のない未開拓の市場を創造してそこでビジネスを生み出していこうとする戦略を指す。

ブルー・オーシャンを創造するには下記の「6つのパス(the six paths)」と呼ばれるものからアイデアを出していけばよい。

	(業界内ではなく)代替産業に学ぶ
	業界内のほかの戦略グループから学ぶ
	買い手グループを定義し直す
	(業界の枠組みを超えて)補完財や補完サービスを見渡す
	機能志向と感性志向を切り替える
	トレンドの先行きを見通す

これら「6つのパス」から発想していってホテルモントレの方向を見いだそうとした場合には、それぞれ次のようになる。

	日本人が憧れそうな西欧の建物に学ぶ
	老舗ブランドではなくてもインパクトとサプライズからリピーターを獲得しているラブホテルの経営から学ぶ、または女性の憧れる高級リゾートホテルから学ぶ
	男性サラリーマンではなく20代〜40代くらいの女性をターゲットとして、宿泊代が無理なく手が出る価格帯でありながら「オシャレでかわいい」と思えるホテル、あるいは比較的安価でありながら誘った女性に「オシャレでかわいい」との感想を持ってもらいたい男性。
	建築デザイン、インテリアデザイン、アメニティと水回り
	必要最小限の設備による宿泊代の安さといった機能志向から、建物・内装のデザインセンス、設備の魅力といった感性志向へ
	思い出に残るような宿泊体験に価値を求めるニーズが高まるであろう

と、当たらずとも遠からずだと思えるように独断と偏見で決めてしまうことにする。

そして「戦略キャンバス」と呼ばれる、あるいくつかの切り口の業界平均をグラフ化したものに、これらホテルモントレの展開を反映させてみると次のようになる。


「戦略キャンバス」とはこのようなものを指す。
（グラフでの評価がかなり失礼であったり事実に反するという思う方がいらっしゃるかもしれないが、ここで言いたいのはこのグラフの真実性ではなく、「戦略キャンバス」がいかなるものか説明したいだけである。）

グラフ化すると一目瞭然となることがある。

それはホテルモントレが業界平均のグラフとは大きく異なった特徴を示していることである。

「部屋の広さ」や「エントランスとロビーの広さ」などはビジネスホテルのような低い値を示しているが、「建物外観のデザイン性」では高級シティホテ ルを追い抜き、「個性的な内装による楽しさや意外性」となるとホテルモントレ以外では評価することさえ不能な尺度となっている。

通常のホテルであれば、ホテルモントレ以外のどちらかのグラフ付近での競争となるが、ホテルモントレだけは競争のない独自路線を開拓していくということになる。

このような独自路線を築いていく戦略のことを「ブルー・オーシャン戦略」と呼ばれているのである。

ところでブルー・オーシャン戦略を創造するのに欠かせない考え方がもうひとつある。

それは「アクション・マトリクス(action matrix)と呼ばれるものだ。

この事例でアクション・マトリクスを示すと次のようになる。



付加価値を求めるあまりよくありがちなのは、次から次へとコストをかけてしまい、結果的に戦略キャンバスの「高級シティホテル」のグラフに限りなく近くなってしまうことである。

確かに付加価値をつけていけばビジネスホテルのグラフから離れていくことにはなるが、今度は高級シティホテルでの熾烈な競争が待っているのである。

従ってただやみくもに付加価値をつけようとするのとは違い、アクション・マトリクスにみられるように「取り除く」と「減らす」という部分によってメリハリをつけて特徴をわかりやすくすることがブルー・オーシャン戦略ではたいへん重要となってくるのだ。

この点があるからこそ、高級シティホテルには存在しない「個性的な内装による楽しさや意外性」といった特徴を持っているにもかかわらず、価格競争に巻き込まれることのない独自市場での顧客開拓が可能となる。
書籍では優れた戦略について次のように書かれている。
優れたブルー・オーシャン戦略の価値曲線には、(1)メリハリ、(2)高い独自性、(3)訴求力のあるキャッチフレーズ、という三つの特徴がある。 こうした特徴に欠けた戦略は、月並みでパンチが弱く、伝えにくいうえ、高コストである。新しい価値曲線を描くために四つのアクションをとり、右記三つの特徴を備えた戦略プロフィールを実現すべきである。これらの特徴を備えているかどうかが、ブルー・オーシャン構想が商業ベースで成り立つかどうかを推し量る、最初の判断基準となる。
ここではホテルモントレ銀座に一度宿泊した経験だけから、ブルー・オーシャン戦略に強引に当てはめてみて後追い的な説明をしてみた。

が、20年のうちにホテルを15箇所にまで増やしてきていることからすれば、このような展開が当たって業績を上げていっているのだろうと予想しうる。

この企業の歴史をふりかえると、1936年神戸で開業した繊維製品卸小売業「丸糸呉服店」に行き着く。
1948年には質屋業を始め、こちらが発展していって現在のアコムとなっている。
一方、金融とは違った流れとしては不動産賃貸業を中核としてマルイト・グループとして発展していき、そちらが現在のホテル事業にまでなってきている。

本来であれば不動産賃貸業から普通に発想してホテル事業に取り組もうとすれば、低価格ビジネスホテルチェーン展開となりそうなものの、ひと味違った個性的なホテル展開となっており、「このような発想はそのようにして導かれたのだろうか？」と、どうしてもひっかかってしまい、ついにはこのようなコラムを書いている次第である。
現在であれば後追い的にはブルー・オーシャン戦略で説明できなくもないが、本当のところはどうなのだろうか？
いつか直接インタビューでもする機会がない限り、真相はずっと闇の中のままなのかもしれない。

「ホテルモントレのブルー・オーシャン戦略1/2」 [2]に戻る

[1] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=sakimoto-22%26link_code=xm2%26camp=2025%26creative=165953%26path=http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%253fASIN=4270000708%2526tag=sakimoto-22%2526lcode=xm2%2526cID=2025%2526ccmID=165953%2526location=/o/ASIN/4270000708%25253FSubscriptionId=0W2M95T4BBVMQ3F671G2
[2] http://www.crafting.jp/blog/hotel_monterey1/]]></content:encoded>
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		<title>ホテルモントレのブルー・オーシャン戦略1/2</title>
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		<pubDate>Sat, 13 May 2006 09:19:07 +0900</pubDate>
		<dc:creator>咲本</dc:creator>
		
		<category>経営戦略</category>

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		<description><![CDATA[5月8日の東京出張の際に宿泊したホテルモントレ銀座のことについて忘れてしまわないうちにメモしておくことにする。
創業から20年にして現在全国15箇所に施設を持つまでに成長し、いずれも個性的な西欧風の建...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[5月8日の東京出張の際に宿泊したホテルモントレ銀座のことについて忘れてしまわないうちにメモしておくことにする。

創業から20年にして現在全国15箇所に施設を持つまでに成長し、いずれも個性的な西欧風の建物であるこのホテルグループのことが気になっていたので、この機会に宿泊してみることにした。

泊まったのはホテルモントレ銀座で有楽町駅から銀座柳通りをまっすぐ数分歩いたところにフランスのアパルトマンをイメージされたこの小洒落た外観を持つホテルがあった。



モントレグループのホテルは全て西欧のどこかの国の建物をイメージされたコンセプトで作られるので、一般的なビジネスホテルとは明らかに一線を画した雰囲気を持っている。

これは建物内部や客室にまで一貫していて、旅が非日常的な体験であるとするならば、その演出をすることに大いに貢献してくれるともいえる。

例えばエレベータの階数表示も針が動いて数字を指し示すようなものとなっていて、そこにうっすらと聞こえてくるBGMはフランスの古い音楽であったりする。

客室はツインの角部屋でデラックスツインとの扱いだったため一般的な客室よりは少し広めのところに宿泊することとなった。（おそらく25平米くらい）
通常のシングルルームとなるとかなり狭いらしいので、そんなことはあとでわかったのであるがラッキーであった。





写真のように客室内も壁の色や窓の形、家具デザインなど、ひと味違った雰囲気を持っている。

しかもデザインが西欧風といったことだけにとどまらず、以下の写真のように注目すべきところがある。



まず浴槽が前日泊まったホテルニューオータニとほぼ大きさが同じで、一般的なビジネスホテルにはない広さであるから、十分に足を伸ばして入ることができる。
ちなみに浴槽の材質はプラスチックではなくて陶器でできており、まわりもタイル貼りなので高級感がある。

となりの化粧室部分も大きく高級感がある。
その化粧室に置かれているアメニティも、ビジネスホテルとは思えないほどの充実ぶりで見た目の色合いもきれいな感じがする。
とりわけ女性にはウケがよいことだろう。


ひとつひとつをよく見ると決して高級なものではないのだが、見るからにかわいらしく洗練されている。

そのほか、西欧風のイメージを壊しかねない浴衣は用意されておらず、その代わりにパジャマとバスローブが置かれている。
ビジネスホテルには普通はバスローブまで用意されていることはないのでは？



あと、写真ではわかりにくいのであるが、床はこげ茶色のフローリングとなっているので、それだけでも一般的なホテルとは随分雰囲気が違って感じる。

ホテル内の飲食店としてはフランス料理店があり、個室が用意されていたりランチとディナーのコース料理が楽しめたりと、こういったところまで徹底してフランス風をとおしている。

もちろんインターネット環境も全室用意されている。

なかなか他のホテルではないスタイルだ。

このとても気になるホテルについて私なりに考えてみることにした。

まず普段ビジネスホテルに宿泊する女性客層に対してリゾートホテルのコンセプトを取り入れたホテルの雰囲気を味わってもらえるようにする。
まあ簡単にいえば女性が「まあ、かわいくてオシャレなホテル！」と喜んでくれることを目指すということだ。

格好をつけた言い方(失礼！)をホテルモントレグループの記述 [1]から引用すると、
■ホテルモントレグループの信条
ホテルモントレは１９８６年の開業以来各地に個性豊かなホテルを展開して参りました。建物のコンセプトは、世界各地の歴史や風土を元に数々のヒントを得てデザインし、有名な都市景観賞など数多くの賞をいただいております。また、インテリアもアメニティー性を重んじ、常にやすらぎの空間作りに心がけ、ロマンチシズムや、夢のある雰囲気が、他のホテルにないモントレスタイルだと言われております。そして、常に心地よい、ゆったりとしたひとときを楽しんでいただけるよう真心のこもったサービスを心がけ、お泊りいただいたお客様はもとより、宴会などに、ご利用いただいた皆様からも好評を得るべく努力しております。 私達は、ホテルを通じて生活の喜びと潤いのあるサービスを提供し、地域社会に貢献出来ることをモットーに進んで参ります。
となる。

しかしリゾートホテル並のクオリティを追求してビジネスホテル並の価格(8,000円〜18,000円くらいまで)で提供すれば採算が取れないので、内装や装備は表向きには豪華に見えるように振る舞いながら、中身は徹底的にコストダウンをはかっているのだ。
ルームサービスを充実させるわけにもいかないので、そちらも省略。

豪華な異質空間との演出に貢献するもの：フローリングの床、バスローブ、浴槽の大きさ、アメニティのかわいらしさと種類の多さ、家具、絵、暖かみのある自然色の壁の色、窓の形・・・

演出する中で工夫次第で安く上がるもの： フローリングの床、バスローブ、アメニティのかわいらしさと種類の多さ、家具、絵、暖かみのある自然色の壁の色、窓の形・・・

と、センスと工夫でコスト的にはかなり絞っていける余地が実は大いにあるわけである。

余談ではあるが、センスと工夫の余地ということでいえば、ホテルのWEBサイトもFlashを多用してそれなりの雰囲気を演出していこうとされていることがうかがえる。
http://www.hotelmonterey.co.jp/ [2]

考えてみれば、ラブホテルを経営するつもりになるのであれば、建物や客室についていかに豪華で魅力的なものにしようかと知恵を絞りながらも、コストがかさまないようにする工夫の余地はないだろうかとなるはず。

この発想をビジネスホテルの分野でフル活用すれば、このホテルのようなものになるのだろう。

では一般的なビジネスホテルがなぜこのような面白味のあるものとはならないのだろうか？

それは未だに

ビジネスホテル→安さが求められる→安物ワンルーム賃貸マンションの発想でホテルを建てる→バスルールはあるだけで十分でしょ→アメニティなど「カット」できそうなところは全てカット→要はいかにコストカットするか「だけ」を徹底的に考えていく

ということにしかならないからだろう。

そのようなニーズも確かに存在はするが、これでは宿泊料の安さだけの激しい競争に巻き込まれることにしかならず、あとになって慌ててそれではダメだと気づいていかにも貧乏くさい付加サービスを始めてみたところで、客側には全く魅力的に映らないがゆえに大した効果も見込めず、その結果、「激安」と「貧乏くさい付加サービス」とを繰り返し続ける無限ループに陥ってしまったりするのである。

そもそもリゾートホテルのような豪華でオシャレな雰囲気がいくら好きであったとしても、若い女性でいつも高級ホテルに泊まれるだけの経済的余裕を 持ってい る人達は例外的な存在であって、価格がこなれていながら高級な雰囲気を持っているホテルという切り口は、競争のない世界、すなわちW・チャン・キムのいう「ブルーオーシャン戦略」 [3]の実践ともいえるものなのであった。

「ホテルモントレの [4]ブルー・オーシャン戦略 [5]2/2」 [6]に続く

[1] http://www.crafting.jp/blogttp://www.hotelmonterey.co.jp/group/companyinfo/index.html
[2] http://www.hotelmonterey.co.jp/
[3] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=sakimoto-22%26link_code=xm2%26camp=2025%26creative=165953%26path=http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%253fASIN=4270000708%2526tag=sakimoto-22%2526lcode=xm2%2526cID=2025%2526ccmID=165953%2526location=/o/ASIN/4270000708%25253FSubscriptionId=0W2M95T4BBVMQ3F671G2
[4] http://www.crafting.jp/blog/hotel_monterey2/
[5] http://www.crafting.jp/blog/hotel_monterey2/
[6] http://www.crafting.jp/blog/hotel_monterey2/]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(4/4)</title>
		<link>http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita4/</link>
		<comments>http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita4/#comments</comments>
		<pubDate>Sun, 30 Apr 2006 04:23:37 +0900</pubDate>
		<dc:creator>咲本</dc:creator>
		
		<category>マーケティング</category>

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		<description><![CDATA[手元にはAmazonから届いたカシータのオーナー高橋滋氏の著作、『I am a man.―チームワークと顧客第一主義がポイント!奇跡のレストラン「カシータ」の作り方』がある。
 この書名の由来は、本の...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[手元にはAmazonから届いたカシータのオーナー高橋滋氏の著作、『I am a man.―チームワークと顧客第一主義がポイント!奇跡のレストラン「カシータ」の作り方』 [1]がある。

 [2] この書名の由来は、本の帯に書かれている
レストランは、ハードじゃないよ、ハートだよ
という、いくら建物や内装にお金をかけたって必ずしもお客さまの感動にはつながらない。むしろハート、つまりはハートーソフトー人間がお客さまの感動につながるのだとのオーナーの確信を表現している。

それとカシータの手本となり、カシータの店舗名の由来ともなる高級リゾート「アマンリゾーツ」の「アマン」＝AM、いざという時の顧客対応のすばらしい「AMEX」＝AM、ファーストクラスの客へのサービスが行き届いた「全日空(ANA)」＝ANの3つを掛け合わせたものとなっている。

本の概要については、一読願えればすぐに理解いただけるはずなので省略する。
ここでは私なりにこのようなレストランを運営するにあたって重要となる教訓を一部本の中から挙げておくにとどめる。

	いつの場合でも自分や店の都合・決まり事よりも、お客さまの都合と喜びが最優先される。お客さまにNoといわない。
	お客さまのことを全スタッフが名前で呼べることは基本中の基本。
	いつ誰がサービスしても高水準である一定レベルを落とさない。人によってサービスが低下するようなことにならないようにする。 「日にち、テーブル、スタッフによるむらがあってはいけない」
	直接的にお金にならない仕事でも笑顔でスピーディに対応する。
	組織全員が個々のお客さまについて深く理解できている状況を維持するために随時、頻繁に内部コミュニケーションをはかる。
	無料のサービスだからといって途中でやめてしまったり不親切になるくらいなら、最初からサービスは行わないこと。行うのであればいつの場合でも当然であるかのように徹底すること。
	高額な金額を支払うお客さまほど精神的解放を求めるのであり、お客さまのわがままを喜んで実現させていただこうとのマインドが必要。
	感動はちょっとした心配りや過去来客時の記憶を反映させた行動などスタッフの行動から生まれる。物や設備によっては感動を与えられない。
	お客さまには気持ちでよく思っているだけではなく、それを言葉や行動に表さないと伝わらない。「気持ちは、言葉に変えて、右足に乗っけてお客さまに伝える」
	お客さまにはテクニックよりも最初に真心ありき。お客さまには「フレッシュ＆フレンドリー」 で。
	「一つの感動のサービスは、たくさんのサービスの布石があってこそ。」たくさんの仕掛けを仕事として行っていないと、お客さまに気づいてもらえるのはそのごく一部だけである。

等々、列挙していくと多くのことについて学ぶことができる。

ところが、これら重要な教訓についてマーケティング的観点から整理しようとした途端、おかしなことになってくる。

それは、例えば本の帯に「世界中の学生、ビジネス・パーソンに読み継がれてきたマーケティング論のスタンダード」と銘打つフィリップ・コトラー『マーケティング原理【第9版】』をひもといてみると明らかとなる。
なぜなら、この分厚い本には上記に関係する事柄については、何一つ語られていないからである。無理に関連語句だと言い張っても「販売部隊」や「人的販売」なる言葉で語られる虚しい議論でしかないわけなのだ。

こんなことを言い出すと、学者先生やMBAホルダーの人達から「コトラーはマーケティング論を語っているのであって、サービス・マネジメントを語っているわけではない」なんていった反論が聞こえてきそうであるが、お客さまに感動を与えることが不可能な議論がマーケティングというのなら、そんなものはどうでもよろしい(笑)

マーケティングがそんなものだけであるというのも面白くないので、ここでは顧客の感動につながる(かもしれない)マーケティング手法をひとつだけご紹介しておくことにする。

それは「インタラクション・マップ」なるものである。

ごくごく簡単に説明しておくと、顧客との「コンタクト・ポイント」を全て列挙した上で、できれば簡略化したイラストなども交えながら、一連のコンタクト・ポイントを含めた流れを大きな紙一枚の図に表したものを2枚用意する。
そのひとつには、一つ一つのコンタクト・ポイントで生まれる顧客経験を記述していく。
すなわち、それぞれのコンタクト・ポイントで現状の顧客経験がいかなるものと受け取られているのだろうか、いやな気分にしているのはどういった点なのか、また喜ばれている点はどういったところかについて書き込んでいくのである。

その上で、もう一枚の図には、全体をひとつのブランド経験として俯瞰しながら、コンタクト・ポイントを理想的にしていくための改善策を記述していくのである。

これを商売経験がなかったり経験が浅かったりするコンサルタントのようにCRMなる屁理屈ばかりが目に付く言葉で片づけるのではなく、「お客さまとの絆づくり」や「快適な顧客経験の演出」と捉えて、よりよいものに改善していけばよい。

詳しくは、我がデジハリ大学院「インターネット・マーケティング」講座の教科書として採用している下記の書籍を参照していただければよい。

 [3]ドーン・イアコブッチ、ボビーJ.カルダー『統合マーケティング戦略論』 [4]

さて、話は変わってカシータのようなお店を立ち上げ、運営していくのは並大抵の努力では難しいことくらいは明白なところであろう。
このようなサービスを運営していくのには、普段から感性を磨いていくことが重要だということが高橋氏の本から伺い知れる。

すなわち、「これは素晴らしい！」というハイ・クオリティなサービスをたくさん経験することによって、サービスに関する感性は磨かれていき、その感じたサービスを自身の事業に活かすヒントになるだろうし、そもそもハイ・クオリティのサービスを経験したこともないのに、自ら提供するサービスが行き届いたサービスであるのかどうかの判断さえできないはずだ。

かくいう私も、高橋氏の著書を読む以前から、出張の際に気になるホテルに宿泊したり、ちょっと高価かもしれない飲食店に出向いたり、AMEXのカードを所持してカード会社にイレギュラーな依頼をしたり、できるだけ高品質と言われている様々なサービスを経験しようとしてきたのも、ここで述べていることを目的にもしてのことであることを明かしておく。

高橋氏の著書の第3章には、現場で起こった様々な出来事について、氏がスタッフに向けて長文メールを送った内容が掲載されている。

このことは、サービスを高めていこうとするには、コトラー的なマーケティングのフレームワークばかりに頼ろうとすることは間違いであって、「状況論」的な言葉でしか語れないことを意味している。

言い換えると、要素還元主義的・演繹的・論文的な言説では全く歯が立たず、全体論的・関係論的でありながらフィールドワーク的・小説的でもあり、時には断章・メタファー・キーワードでしかないような言葉の数々でしか語っていくことができないものなのである。

先日行った「インターネット・マーケティング」の講義では、「顧客ロイヤルティ」「ブランド経験」なる言葉を中心として議論がすすんだが、いくら議論してみてもスッポリと抜け落ちたものを感じざるをえなかった。

私が最後に「感動」というキーワードを付加することで、ようやくその抜け落ちたものにスポットが当たってきたとの感を抱くことができたのであった。
ん？　ところでインターネットの活用はって？　WEB2.0は？

そんなものはお客さまにとって便利で快適なものを提供できるというのであれば使えばよいというだけのこと。

その前にどれほどクオリティの高いサービスを提供できているかの見直しを行うべし。
まあ何はともあれ、まずはカシータでサービスを体験するところから始めてみるべし。(完)

【サイト内関連記事】
愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(1/4) [5]
愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(2/4) [6]
愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(3/4) [7]

【参考情報】
リゾートレストラン「カシータ」 [8]
高橋滋『I am a man.―チームワークと顧客第一主義がポイント!奇跡のレストラン「カシータ」の作り方』 [9]
DVD『あなたにできないことはない！〜伝説を生み出す「愛と感動のレストラン」を創った男の人生哲学〜』 [10]
アマンリゾート [11]
ANA国際線　ファーストクラス [12]
AMEXゴールドカード・プラチナカード [13]
リッツ・カールトン バリ リゾート＆スパ [14]

[1] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=sakimoto-22%26link_code=xm2%26camp=2025%26creative=165953%26path=http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%253fASIN=4900297801%2526tag=sakimoto-22%2526lcode=xm2%2526cID=2025%2526ccmID=165953%2526location=/o/ASIN/4900297801%25253FSubscriptionId=0W2M95T4BBVMQ3F671G2
[2] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=sakimoto-22%26link_code=xm2%26camp=2025%26creative=165953%26path=http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%253fASIN=4900297801%2526tag=sakimoto-22%2526lcode=xm2%2526cID=2025%2526ccmID=165953%2526location=/o/ASIN/4900297801%25253FSubscriptionId=0W2M95T4BBVMQ3F671G2
[3] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=sakimoto-22%26link_code=xm2%26camp=2025%26creative=165953%26path=http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%253fASIN=447850217X%2526tag=sakimoto-22%2526lcode=xm2%2526cID=2025%2526ccmID=165953%2526location=/o/ASIN/447850217X%25253FSubscriptionId=0W2M95T4BBVMQ3F671G2
[4] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=sakimoto-22%26link_code=xm2%26camp=2025%26creative=165953%26path=http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%253fASIN=447850217X%2526tag=sakimoto-22%2526lcode=xm2%2526cID=2025%2526ccmID=165953%2526location=/o/ASIN/447850217X%25253FSubscriptionId=0W2M95T4BBVMQ3F671G2
[5] http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita1/
[6] http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita2/
[7] http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita3/
[8] http://www.casita.jp/
[9] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=sakimoto-22%26link_code=xm2%26camp=2025%26creative=165953%26path=http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%253fASIN=4900297801%2526tag=sakimoto-22%2526lcode=xm2%2526cID=2025%2526ccmID=165953%2526location=/o/ASIN/4900297801%25253FSubscriptionId=0W2M95T4BBVMQ3F671G2
[10] http://www.visionet.jp/goods/007/007_1.htm
[11] http://www.magellanresorts.co.jp/aman/index.html
[12] http://intsvc.aspwb.com/contents/F/
[13] http://www.americanexpress.com/japan/personal/cards/benefits/pc_ben_c_amgoldinfo.shtml
[14] http://www.ritzcarlton-bali.com/]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(3/4)</title>
		<link>http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita3/</link>
		<comments>http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita3/#comments</comments>
		<pubDate>Sun, 16 Apr 2006 20:52:50 +0900</pubDate>
		<dc:creator>咲本</dc:creator>
		
		<category>マーケティング</category>

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		<description><![CDATA[さて、料理が次から次と登場し、中でも久しぶりに食べるオマールエビがシンプルな味付けで個人的にはとてもおいしかったが、そうこうしているところに店長さんが挨拶にお越しになった。
名刺を差し出されたので、そ...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[さて、料理が次から次と登場し、中でも久しぶりに食べるオマールエビがシンプルな味付けで個人的にはとてもおいしかったが、そうこうしているところに店長さんが挨拶にお越しになった。

名刺を差し出されたので、それにつられるように私も名刺を差し出した。

実はこのことが後になってのサービスに反映されることになる。

それにしてもお店側には取り扱いが難しそうな客だとうつっていたかもしれない。

さりげなく「私どもをどのようにしてお知りになりましたか？」と質問されたので、「オーナーのお話になっているDVDをある方からお借りしたり、カシータさんのWEBを拝見したり、検索してブログでの評判を見たりした結果、是非サービスを体験したくなりまして」と言ってしまったから。(笑)

食事中にはYさんとも様々なことを話し、それをいちいちここには書けないが、レストランに来る前に私が観てきた国立劇場でのピナ・バウシュ　ヴッパタール舞踊団の公演については、感動したがゆえにいろいろと話していたことだけは間違いない。
あとで気がつけば、テーブルのそばに下の写真のような公演パンフレットが置きっぱなしになってしまっていた。

 [1]

料理は全て終わりましたということで、コーヒーを持ってきてもらうことにした。

そうしたところ、コーヒーに加えて、スタッフの方が‘Welcome to Casita!!’と言われながら下記のように飾り付けされたデザートをお持ちいただいたのだ！

 [2]

白いプレート上にはデザートの盛りつけ以外に、チョコレートによって

	Welcome to Casita!!
	私達客2人の名前
	時計台ネットとそのロゴマーク
	ピナ・バウシュ　ヴッパタール舞踊団

といった文字が書かれていて、

ピナ・バウシュの舞踊団による公演の模様をプリントアウトした写真画像が貼り付けられていたのだ！

時計台ネットとそのマークは、さきほど店長さんと名刺交換した時に入手された情報を即反映させたもの。
ピナ・バウシュについては、おそらくテーブルそばに出しっぱなしにしていたパンフレットの情報と、店内に入ってすぐスタッフさんと公演の模様を話していたことから得られたもの。

あくまでも想像ではあるが、京都から東京へと公演を観に来た私にとっては、この体験が本日の貴重な思い出であろうから、このカシータの思い出と共に大切にしまっておいてもらいたいとの思いを表していただいたのではなかろうか。

この判断を現場を観察されながら、ピナ・バウシュの公演を大きくプレートで取り上げようと判断され、おそらくネットで大急ぎで関連画像を探し出されたのだろう。
そして複数のスタッフの情報をうまく集約させていかれたわけだ。

最後の最後になって出すデザートに、客ごとに違った状況を的確に反映させたものを作り出して提供するとは、これはマニュアルでなんとかできる領域を完全に超えたサービスだ。

毎日数組の客だけを相手にしてサービスを提供するのであれば、頑張ればできなくもないと思われるかもしれないが、カシータの場合には130坪ものスペースが毎日予約で満員となる数をさばいているのである。

どこかにある安物の居酒屋のように、忙しそうなスタッフの素振りばかりが目立ち、注文もロクに聞いてもらえないというどころか、担当らしいスタッフさん以外からも名前でお声掛けいただける上に、複数のスタッフさんから公演はどうだったかの質問が出るほど、私のことをわかってくれている。

スタッフのみなさんは、誰もが気持ちの良い笑顔で接してくださる。

メニュー用紙に書かれている“わがままなお客様こそレストランの楽しみ方を知る上級者である”との文言は、客からの無理難題に喜んでこたえようと本気で考えている証拠なのであろう。

そばのテーブルで食事していた中年男性グループには、お店所有のポラロイドカメラで記念撮影をされていた。
おそらく何らかの意味で特別な日であったのだろう。

このように行き届いた感動すら誘うサービスを、どうして行っていくことができるのだろうか？

私はカシータの内実について少しでも多くを知りたくなった。(続く)

【サイト内関連ページ】
愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(1/4) [3]
愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(2/4) [4]
愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(4/4) [5]

[1] http://www.crafting.jp/blog/wp-content/uploads/2006/04/pinabausch.jpg
[2] http://www.crafting.jp/blog/wp-content/uploads/2006/04/casita2L.jpg
[3] http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita1/
[4] http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita2/
[5] http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita4/]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(2/4)</title>
		<link>http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita2/</link>
		<comments>http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita2/#comments</comments>
		<pubDate>Sat, 15 Apr 2006 20:41:19 +0900</pubDate>
		<dc:creator>咲本</dc:creator>
		
		<category>マーケティング</category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita2/</guid>
		<description><![CDATA[そうこうしているうちに本日の相方Yさんがお店に到着。
Yさんも私と同じく初めてのお店であったが、いきなり名前で呼ばれることに驚いていた。

私の名前の書かれたメニューをほどいて見てみた。
1ページ目は...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[そうこうしているうちに本日の相方Yさんがお店に到着。
Yさんも私と同じく初めてのお店であったが、いきなり名前で呼ばれることに驚いていた。

 [1]

私の名前の書かれたメニューをほどいて見てみた。

1ページ目はお店のご案内、料理メニューは2ページ目以降。

ちなみに1ページ目のお店ご案内の内容についてご紹介すると、

お店のテーマが「アジアの高級リゾート」

130坪ものスペースは5つのコンセプトにより空間分けされていて、


	シェフと相談しながら、旬の食材を自分でアレンジできる“Charcoal Bar”
	高いホスピタリティを御堪能いただける“The Main Dining”
	どんなパーティの御要望にもお応えできる“The Executive dining”
	夕日をみながら食前酒をお楽しみいただける“The Deck lounge”
	星空を見ながら食後の余韻を満喫いただける“The Terrace”


と書かれている。

これだけであると「なんだか気取りやがって」という、斜に構える向きがいらっしゃるかもしれないが、この記述に続いて
何かございましたら、下記のスタッフを始め
お近くのスタッフにお気軽にお申し付けください。
として、General Manager、Executive Chief、Floor Manager、Chief Concierge、Maitre d'hotel、Lounge  Managerの名前が堂々と記載されている。

これも私の名前を印刷したものを用意するくらいだから、おそらくその日によって若干変わるスタッフ体制を反映させていることなのであろう。
スタッフ名でお呼びして欠勤していたのではガッカリするだろうから。
ちなみに、電話した際に予約を受け付けてくださったのは、記憶していたお名前からChief Conciergeの女性であることが伺い知れるのであった。
また、私達に用意いただいた席が “The Main Dining”と呼ばれるところであった。

さて、食事の中味は予約していなかったのでどうしようかと一瞬思ったが、相方Yさんも脂っこいものが苦手だということで、10,000円のコース料理にしてコースメニューの中味に脂っこいものが入らないようにお願いした。
それ以外もYさんの要望として貝類が混ざらないようにも付け加えさせていただいた。

コース料理にしたのは、単品の中から選ぶのが邪魔くさいからであって、大した意味はなかったのだが、注文後にコース料理の記載内容を見てみたところ、

	オーシャントラウトと帆立貝のタルタル
	フォアグラのキャラメルソテー

の2品が私達の要望に引っかかっていたにもかかわらず、ほかにもダメなものがないか十分に確認を求められつつ快く引き受けてくださった。

料理のコースは決して超高級といえるほど高いものではなく、単品で注文するとさらに安くすることも可能。

ちなみにではあるが、この日のコースメニューをご紹介すると、

8,400yen　A-muse：渡り蟹のビスクスープ、Cold Appetizer：旬の鮮魚のカルパッチョ、Hot Appetizer：Casita風 鴨南蛮、Fish：スコットランド産サーモンマリネのカツレツ 自家製トマトチャツネ添え、Meat：岩手県産若鶏のグリル、本日のデザート、コーヒーor紅茶

10,500yen　A-muse：スプーン一杯の幸福、Cold Appetizer：オーシャントラウトと帆立貝のタルタル、Hot Appetizer：フォアグラのキャラメルソテー、Fish：旬の白身魚 お魚に合った調理法で、Meat：熊本県産黒毛和牛フィレ肉のグリエ 筍の田楽添え、本日のデザート、コーヒーor紅茶

12,600yen　A-muse：スプーン一杯の幸福＆“Chef”の花嫁、Cold Appetizer：鮮魚のカルパッチョ 春菊の中華風サラダと共に、Hot Appetizer：フォアグラのキャラメルソテー 生ハムメロン添え、Fish：オマール海老のシンプルグリエ、Meat：熊本県産黒毛和牛フィレ肉 美味しい所だけ、本日のデザート、コーヒーor紅茶

これに職人伊藤による“和”のコースというものが加わる。(10,500yen)
寿司 八寸：寿司三貫と、春の和前菜三種　盛り合わせ
刺身：平目の巾着、三色包み　アボカドと長芋添え
煮物：金目鯛と野菜の焚合せ
油物：あいなめの骨切り　唐揚げ　枝豆あん掛け
御飯物：ひつまぶし風　うなぎの石焼ビビンバ
甘味：あずき白玉　練乳掛け

ナプキンを広げてみてビックリがひとつ。

これには名前のイニシャル2文字の刺繍が入っているのだ。

私は予約の際に、オプションサービスとして入れるかどうかの質問があったから、注文通りと思っただけだったが、相方はかなり驚いていた模様。(続く)

【サイト内関連記事】
愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(1/4) [2]
愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(3/4) [3]
愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(4/4) [4]

[1] http://www.crafting.jp/blog/wp-content/uploads/2006/04/casita5L.jpg
[2] http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita1/
[3] http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita3/
[4] http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita4/]]></content:encoded>
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		<title>愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(1/4)</title>
		<link>http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita1/</link>
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		<pubDate>Sat, 15 Apr 2006 16:35:11 +0900</pubDate>
		<dc:creator>咲本</dc:creator>
		
		<category>マーケティング</category>

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		<description><![CDATA[小雨のパラつく午後10時の表参道。
私は青山学院大学前にあるレストラン「カシータ」はどこかと探していた。
「確かこのあたりのビルであるはずだが。。。」
ふと近くにいたスーツ姿の男性が「どちらかお探しで...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[小雨のパラつく午後10時の表参道。
私は青山学院大学前にあるレストラン「カシータ」はどこかと探していた。

「確かこのあたりのビルであるはずだが。。。」

ふと近くにいたスーツ姿の男性が「どちらかお探しでしょうか？」と声をかけてくれたので、「カシータというお店を探しているのですが」とこたえたところ、「カシータはこちらでございます。ご案内いたします。」と、その男性がエレベータのほうに私を誘導し始めた。

実はこの男性はカシータの誘導担当スタッフだったのであった。

インカムを装着した彼はさりげなくお店のほうにも連絡したようで、3階でエレベータの扉が開くと、スタッフ数名が「咲本さま、いらっしゃいませ！カシータへようこそ！」と笑顔でお出迎えいただいた。

少なくともお客様に接するスタッフ全員がインカムを装着しているようだったので、おそらく手の空けられるスタッフと私の一応の接客担当者がすぐにアクションを起こせるようになっているのであった。

客席にご案内され、テーブルに着いてビックリ。

そこにはランプのところに客の名前のはいった手書きのウェルカムカード、テーブル前方のナプキン上には名前入りのメニューが置かれていた。(下の写真2枚)
 [1]

 [2]

「予約席」「Reserved」なる表示がなされているのをよく見かけるが、考えてみればこのような表示は「ここは予約が入っている席なのだから、あたたたち予約の入れていない客が勝手に座ったりしないでね」くらいの意味合いしかない。

予約した客をねぎらう気持ちを表現したいのなら、お客様に対してウェルカムの気持ちを表現したものでテーブルまわりを演出したほうがいいに決まっている。

また、大きな立て看板みたいなものに名前を書かれたもので表示されたとすると、これもほかの客の手前恥ずかしく、メニューへの名前表示やランプのところにある小さなウェルカムカードくらいが、その表現としてはちょうどいい按配なのではなかろうか。

相方がまだ到着していなかったこともあって、スタッフの一人が話しかけてきた。

「国立劇場の公演はいかがでしたか？」

私が電話で予約を入れた際、「19:00から始まる国立劇場での舞踊団の公演を観たあとでお店に向かうので、はっきりわからないけれど22:00頃かなあ」と言っていたことがスタッフ全員に伝わっているのであった。

「私も楽器をやっていたので、クラシック音楽なんかにも興味がありましてねえ。ストラヴィンスキーをされているのでしたら、面白そうですから仕事を休んで観にいこうかな。」

そんな会話をスタッフさんと交わすことができた。

ちなみにこのお店は約130坪の広さがあり、ほぼ全ての客が予約だけで埋まるわけなので、私だけを特別扱いにして名前で呼んだり演出したりしているわけではなく、私がこのあとにも受けるサービス水準をすべての客に施しているのである。

私のことについては、

	京都から来た客
	国立劇場の公演を観に来た
	同伴する客の名前が○○
	タバコを吸う客だけど禁煙席しか空きがなかったので渋々了承している

ここまでの情報が予約した時の会話内容から得られるものであるのだが、 それらのことを全スタッフが完全に理解していた模様。
いったい毎日何十組もの予約客を把握していけるものだなあと感心する。

これだけでも他店にはないサービスとなるのであろうが、ここまではほんの序章に過ぎなかった。(続く)

【サイト内関連記事】
愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(2/4) [3]
愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(3/4) [4]
愛と感動のレストラン「カシータ」のホスピタリティ(4/4) [5]

[1] http://www.crafting.jp/blog/wp-content/uploads/2006/04/casita1-L.jpg
[2] http://www.crafting.jp/blog/wp-content/uploads/2006/04/casita3L.jpg
[3] http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita2/
[4] http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita3/
[5] http://www.crafting.jp/blog/hospitality_of_casita4/]]></content:encoded>
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		<title>オーケストラのサウンドを変えてしまうということは？（戦略と戦術の違い）</title>
		<link>http://www.crafting.jp/blog/strategy_tactics/</link>
		<comments>http://www.crafting.jp/blog/strategy_tactics/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 01 Jun 2005 09:40:47 +0900</pubDate>
		<dc:creator>咲本</dc:creator>
		
		<category>経営戦略</category>

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		<description><![CDATA[今、ズービン・メータ指揮、ロサンゼルス・フィルハーモニック管弦楽団のサン・サーンス交響曲第3番「オルガン付」を聴きながらコラムを書いている。
サン=サーンス：交響曲第3番ハ短調「オルガン付き」
指揮：...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[今、ズービン・メータ指揮、ロサンゼルス・フィルハーモニック管弦楽団のサン・サーンス交響曲第3番「オルガン付」を聴きながらコラムを書いている。
サン=サーンス：交響曲第3番ハ短調「オルガン付き」
指揮： メータ(ズービン)、演奏： ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団

米国には、世界的に超一流といえる素晴らしいオーケストラがいくつも存在する。
しかし、ロサンゼルス・フィルと他のオーケストラの違いを言うと、シカゴ交響楽団のような通常の楽団の数倍もの音量でまとめ上げてしまえるようなパワフルさは全く存在しないし、ニューヨーク・フィルのようにパワフルさは全然ないけれど、渋いサウンドということもなく、フィラデルフィア管弦楽団のような華やかさもないし、ボストン交響楽団のように個々のスキルが高い上に、ポップス演奏までを一流のサウンドで聴かせるような器用さもない。
一言で言うと、悪い意味での米国的脳天気さ（下品といってよいかもしれない）を強く感じさせるサウンドである。
音色が明るめで、「音の芯」が希薄な音色であるから、このような印象を抱いてしまうのであろう。

これは、企業に当てはめると、社長を変えることで「企業風土」や「企業文化」が急に変わるのかという議論と関係するかもしれない。
（この議論については、そんな簡単には変わらないと考えるが、今回のコラムでは結論は述べない。）

指揮者がレコーディングを馴染みのないオーケストラで行い、曲の解釈については指揮者の意向が色濃く反映されていても、オーケストラのサウンドが根本的に変わってしまうようなことは、まずありえない。
というか、オーケストラの団員が頑固であるためなのか、事例として皆無である。

でも、実はオーケストラのサウンドを指揮者は変えることができるのである！！

では、世界初かもしれない発言を以下に書いてしまおう。

なぜ、個々に特徴を持つオーケストラのサウンドそのものを変えることができるというのか？
それは、ロサンゼルス・フィルの場合には、現状のサウンドで演奏することは、大きなマイナスなのであり、サウンドを変更するような指導を専任音楽監督たる指揮者が、意識して具体的に指示していくことが必要となる。

国内オーケストラの中で、超一流と思われていないオーケストラ全般について、なぜ超一流と思われるサウンドに変更できないかについての明確な理由がある。

それは、音楽監督に就任してそのオーケストラを育てていかないといけない指揮者達が、「戦略」と「戦術」の意味における違いを全く理解してこなかったことが、最大の理由である。

個人的に定義付けさせていただければ、「戦術」とは日常における行動方針のようなもので、オーケストラにおいては、個々の旋律の演奏についての解釈を伝えていくような作業を指す。
実は、コンサートに至る準備は、ほぼこの作業だけで終わっているのが現状なのである。

何を言いたいか？
上述の状況では、戦略がゼロなのである。
戦略とは、3年後にはこれだけの利益を出したいなどの目標（ビジョン）と、戦術や日常業務との間を橋渡しするものであり、どのように目標を実現するのかについて、ミッション、事業コンセプト、事業ドメイン、ターゲット顧客、マーケティングミックスなどの点から明確にしていくべく考えた結果を指す。

これは日産がカルロス・ゴーンを社長として招いても、小さなデザイン変更だけで新機種だと誤魔化すような戦術を行っていれば、日産の復活は絶対になかったわけであり、繰り返すと「組織におけるビジョン、ミッション、事業コンセプト、事業ドメイン、ターゲット顧客、マーケティングミックス」という点に具体的に行動ができるようなメスを入れていったことが、企業変革に繋がったわけなのであろう。

これを、まるで一時的にレコーディングするための指揮者のような指示をゴーンがやっていたなら、今日の日産の姿はあり得なかった。
すなわち、戦術に走るのではなく、戦略を深く理解してもらうところに主な力を入れつつ、それを各現場担当者に落とし込んだ場合、どのような実践となるのかまでを明示していったところが画期的であったのだろう。

何度も繰り返すが、「戦術」とは日常的行動規範のようなものである。

サウンドを変えるのは、演奏方法の指示よりも、一階層高い「層」についての指示となる。
指揮者が「戦略」と「戦術」の違い、様々な「層」が上下に拡がっており、それを認識した上で、目的の層について的確に語り続けること。
これができれば、既存の指揮者が演奏における解釈の指示だけでなく、サウンド自体の指示による変更が可能となる。
「演奏の解釈」の上層に「サウンド構築」というものがあるのだから、「層」が違うと認識していない以上、サウンドを変えることはできない。
勿論そのためには、演奏のビジョンや基本コンセプトを語り、それに最適なサウンド像を理解してもらうように語り続けることが前提となるわけであるが。

こんな話は、ちょっとした戦略論の話となるかと思っている。
コヤマン、こんな感じで戦略にまつわる話として成り立つかなあ。
(2005/06/01)]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>デザインとは？</title>
		<link>http://www.crafting.jp/blog/design_of_design/</link>
		<comments>http://www.crafting.jp/blog/design_of_design/#comments</comments>
		<pubDate>Mon, 15 Nov 2004 12:31:53 +0900</pubDate>
		<dc:creator>咲本</dc:creator>
		
		<category>読書</category>

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		<description><![CDATA[『日刊SOHOのツボ！』に掲載
http://www.soho-union.com/soho/
「続・SOHOによく効く書籍」(#010)
咲本＠時計台ネット
【○】本日のお題「デザインとは？」━━━...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[『日刊SOHOのツボ！』に掲載
http://www.soho-union.com/soho/

「続・SOHOによく効く書籍」(#010)
咲本＠時計台ネット

【○】本日のお題「デザインとは？」━━━

こんにちは！咲本です。

私の「続・SOHOによく効く書籍」というコラムも今回で10回目。
このコラムが最終回となりました。

といっても「SOHOのツボ！」が終わるということでは決してありません！
その後も「続・続SOHOによく効く書籍」として書かせてもらうかもしれませんし他のお題で書かせてもらうかもしれません。

引き続きのご愛読をお願いいたします！

さて、SOHO事業者の方の中には、何らかの形で「デザイン」ということに関わっておられる方が多いのではないかと思います。
グラフィックデザイン、ウェブデザイン、空間デザイン、‥‥。

更には、「コミュニケーション・デザイン」と位置付ければ、全ての事業者に関
係するテーマとなるのではないでしょうか？

では、早速おすすめ書籍のご紹介に移ります。

 [1]原 研哉『デザインのデザイン』 [2]

著者は長野オリンピックの開閉会式プログラムや2005年愛知万博プロモーションニッカウヰスキーやＡＧＦの商品デザインなど、幅広く活躍されていて、数々のデザイン賞を受賞されているデザイン界の重鎮です。

書名の説明をしますと、デザインとは何かわからない人に、デザインとはこういうものである！と、デザインということについてデザインした書という意味だと思われます。

「ではデザインとはどういうことなのか」という説明をするのにあたって、実際のプロダクトデザインの写真を掲載しながら説明していく展開となっていますので、たいへん説得力を持って主張が伝わってきます。

例えば、トイレットペーパーの芯を四角くして紙を巻いたトイレットペーパーが写真とともに事例として説明されます。

私のような素人は、「またまた、奇をてらっただけと違うの？」と思いがちになるわけなのですが、説明を読んで「なるほど！」と納得しました。

それは、
器具に装填してこれを用いると引き出すときに必ずカタカタカタという抵抗が発生する。通常の丸いタイプだと軽く引っ張っただけでスルスルスルーッと滑らかに紙を供給してしまう。必要以上に紙を供給する設計になっているのである。トイレットペーパーを四角くすることでそこに抵抗が生じる。ゆるい抵抗の発生はすなわち「省資源」の機能を生むわけであるが、資源を節約しようというメッセージも一緒にそこに発生する。さらに、丸いトイレットペーパーだと重ね合わせた際に隙間がたくさん生じるが、四角いとそれが軽減され、運搬やストック時の省スペースにも貢献するのである。
この事例から、
デザインは生活というポジションから見る文明批評である。これは今日にはじまったことではない。デザインという考え方・感じ方はその発生に遡って批評的なのである。
という結論に導かれます。

たった、丸いものが四角いものに変わった中に、デザイナーはこれだけのメッセージを発生させることができるわけです。

そういえば、私自身は80年代に当時流行した「ポスト・モダン」ブームに踊らされた経験を持っています。

思想界では浅田彰が火付け役となり、建築界では磯崎新の発言を数多く耳にし、流通業界では西武セゾングループの「おいしい生活」キャンペーンが派手になされていました。

ポスト・モダンは名前のとおり、モダンを乗り越えるムーヴメントとして世界的にも大きなうねりとなったわけなのですが、湾岸戦争以降すっかりとなりを潜めました。

著者は、遊びのデザインに走った一時的迷走がポスト・モダンであって、まだモダンは続いていると言われてます。

本書を読み進むうちに、いわゆる一般的なデザイナーから抱くイメージとは必ずしも合致しないデザイナー像が浮かび上がってきます。

それは、下記のような発言からも伺えます。
デザインは技能ではなく物事の本質をつかむ感性と洞察力である。だからデザイナーの意識は社会に対していつも敏感に覚醒している必要がある。そういう意味でも、時代の変化に応じてデザインのフィールドを揺さぶって、それを世の中の適正な場所に再配置していくことが大事なのだ。
デザイナーは本来、コミュニケーションの問題を様々なメディアを通したデザインで治療する医師のようなものである。だから頭が痛いからといって「頭痛薬」を求めてくる患者に簡単にそれを手渡してはいけない。診療をするとそこには重大な病気が隠れているかもしれない。時には手術も必要になろう。それを発見し最良の解決策を示すのがデザイナーの役割である。「頭痛薬」を売ることに専念しているデザイナーは安価な頭痛薬が世間に流通すると慌てることになる。
これを私流に言い換えますと、医師のようなものとはコンサルティングができるということでもあり、デザイナーは一流のコンサルタントでもあるべきであると言われているのも同様なのではないでしょうか？

逆に、私のようなコンサルタントとしては、著者のいう「デザイン」への眼差しを持っていなければ、一流のコンサルタントとは言えないということになってきます。

ということは、読者ターゲットとしてコンサルタントの人達も入ってくるわけです。

道理で2003年10月第1刷の本書が、2004年9月に第12刷にまでなるという、この手の単行本としては異例の売れ方をしている理由がわかったような気がしました。

【プロフィール】
咲本　勝巳（さきもと　かつみ）
1965年京都生まれ。京都在住。eビジネス、組織論、創業、ベンチャー、経営戦略、現代思想にとても高い関心を持つマーケティングのコンサル屋。

関西ベンチャー学会 理事 http://www.kansai-venture.org/

大阪市立大学・大学院創造都市研究科アントレプレナーシップ研究分野
「創業アドバイザー」 http://www.gscc.osaka-cu.ac.jp/

起業・マーケティング・eビジネスによく効くメルマガ「週刊☆ビジマ」発行人
http://www.mankai.biz/

【あとがき】

10月13日は某方と打合せの予定でお会いしたのですが、打合せはごく短時間で終わってしまい、京都北白川の高級店で絶品のフグとカニをたらふくご馳走になってしまいました。
その後、「祇園に行きましょう」ということになり、路地を入ったクラブで呑み始めたところ、舞妓さんと芸妓さんを手配されていたようで、その方々を交えて祇園をハシゴしました。
祇園で遊ばせてもらうのは昨年の某方に連れて行ってもらって以来、今回が二度目です。
まだまだ舞妓さんと呑むことは経験が少なすぎるので、どう対応したらいいのか全くわかりません。
この方いわく、「やっぱり京都文化を知るには、舞妓・芸妓遊びくらいは知っておかないとわからないのと違いますか。私のように遊ぼうと思ったら、少なくとも年間500～600万くらいはかかってしまうけど。でも京都外から来られた方が皆舞妓さんとの席を希望されるので、サブとして宮川町も行ってるねん。」と言われてました。
この方は、私の年齢よりはるかに若い時期から祇園に入り浸っておられたようでそろそろ私も、ちょっとずつでも祇園文化を体験していこうかなあと思いました。
そういえば、私と同世代のまわりの人間が祇園で遊んでいるということを、聞いたことがありません。
そのあたりの動向が、花街の売上低下原因のひとつになっているのでしょう。
でも、仕事をいただく立場の私が、こんなに接待を受けていいものなのかなあとちょっと考えてしまいました。

ご意見・ご感想は→ mailto:sakimoto@tokeidai.net
私についてご興味のある方は硝子張り公開→ http://www.sakimoto.biz/ [3]
(2004/11/15)

[1] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4000240056/sakimoto-22/ref=nosim/
[2] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4000240056/sakimoto-22/ref=nosim/
[3] http://www.sakimoto.biz/]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://www.crafting.jp/blog/design_of_design/feed/</wfw:commentRss>
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