刺しゅうカレンダー2022発売記念 作家インタビュー<special企画>【10月編】 井沢りみ さん

刺しゅうカレンダー2022発売記念 作家インタビュー<special企画>【10月編】 井沢りみ さん

<special企画>刺しゅうカレンダー2022発売記念 作家インタビュー2021.10.21

【10月編】井沢りみさん

10月21日に発売の「刺しゅうカレンダー2022」リリースを記念して
1月から12月までの刺しゅうカレンダー制作にかかわってくださった
12人の刺しゅう作家さんにインタビューさせていただきました。

後編では、7月から12月までご担当いただいた作家さんからの
メッセージをお預かりしています。

10月は、井沢りみさんに制作していただきました。

刺しゅう作家になられたきっかけを教えてください。

ハンガリーの首都ブダペストの民族博物館に行った時に、
沢山のハンガリー刺しゅうを見て感動した事を覚えています。

幸運が重なり、現地でイェネイ・アニコー先生に
刺しゅうを教わる事が出来たのですが、
学ぶほどに地方ごとに異なるハンガリー刺しゅうの魅力に
どんどん惹かれていきました。

帰国後、日本でもハンガリー刺しゅうはカロチャ刺しゅう以外
あまり知られていないと感じ、他の魅力的な刺しゅうもお伝えできたらと思いました。

作品づくりで大切にされていることをお伺いさせてください。

ハンガリー刺しゅうの伝統を意識しながら、
より気軽に楽しんで頂けるように図案をデザインしています。

また、日本の暮らしに合い、持ち歩いて楽しめるような小物を提案しています。

お気に入りの刺しゅう道具、手芸道具があれば教えてください。

ドールにマグネットが入った針休めのNee-doll(ニードール)です。
私のオリジナル作品ですが、針を置いたり取ったりの
動作が楽で気に入っています。

また、ハンガリーの職人さんメイドの反りバサミは、
切れ味が良く欠かせない道具のひとつです。

今回の刺しゅうカレンダー作品に込めた思いをお聞かせください。

デトバ刺しゅうは、旧ハンガリー領のスロヴァキアのデトバで
発達した刺しゅうです。現地ではかぎ針を使って刺しますが、
チェーンステッチで刺す方法を紹介させて頂きます。

デトバ刺しゅうは、バラやチューリップ、その他の花や葉など、
大小の植物のモチーフがリズミカルに連続して配置され、
民族衣装の袖やテーブルクロスなどにあしらわれます。

その刺しゅうの密度は、実際に触ると硬いほどで、
刺しゅうにかける時間と情熱を感じます。

今回の図案は伝統のものをアレンジしました。
現地に想いを馳せて、楽しんで頂けたらと思います。

最後に、受講生の皆様にメッセージをお願いします。

チェーンステッチで埋め尽くすデトバ刺しゅうは、
どこかで目にしたことがあるかも知れません。

多色使いのものや、アイレットワークが沢山施されたものなどもありますが、
今回は、冬に向かう季節に、温かみのある赤をメインに配色し、
気軽に刺せるようにチェーンステッチのみの図案にしました。
お休みを入れながらゆっくりと進めてみて下さいね。

図案のモチーフを取り出して、ワンポイント刺しゅうに使ったり、
下部分のボーダー模様を繰り返して小物などに刺したりと、
応用して楽しんで頂けたら嬉しいです。

<特集ページ> 刺しゅうカレンダー2022

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